こんにちは。和菓子悠の広報担当です。ゆったりと日々思ったことをお伝えしたいなと思って始めたブログですが、製造している職人部門ではないため、どうしても内容が薄くなってしまい、専門分野のことを描こうとすると和菓子屋というよりコンサルのような記事になってしまいます。ただこういった話が当店のお客様にもですが同業他社の方や異なる業種でも似たような悩みを抱えている方の参考になればと思い、書いてみたいと思います。
いざデジタルシフトしようとした時にハードルになりがちなこと
では気を取り直して、じゃあデジタルやったろう!と共感してくださり行動してくださろうとしても、実はつまずきやすいポイントが色々あります。大きくまとめると次の4つです。今回はそれぞれについて、分かりやすく実店舗をオープンする時の話に例えて書いていきます。
ネットショップでつまずきやすいポイント
- ネットショップの構築(開店するまで)
- ネットショップの見せ方(ショップ内の導線やデザイン、構成)
- ネットショップの集客(どう来店していただくか)
- ネットショップの戦略(どうお客様に伝えていくか)
一つずつ書いていくと、まず構築について。一般的に公式サイトやネットショップを作る際はサーバーと契約してサイトを作ることが必要になります。実店舗で例えると、サーバー契約とは土地を購入する契約を結ぶことで、サイト作成とは買った土地にお店を建てることです。ネットといえど実店舗と同じ、現実と同じことをネットでどうやるか、というだけと考えれば少し分かりやすいのではないでしょうか。ちなみに当店のサーバーはロリポップ、サイトはWordpressを使っています。
次に見せ方について。これは文字通りお客様へのサイトの見せ方、デザインなどです。これは実店舗でいくと看板の作成や店内の内装、食品サンプルの作成や家具のオーダーなどがこれに当たります。要はお客様がお店に来たときに何を見せてどう動いて頂きたいか、を具現化するものです。看板はPhotoshopやIllustratorといった画像編集ソフトで作り、サイトデザインはcssなどのプログラミングコードを使って組み立てていきます。プログラミングと聞くととても難しいことを専門知識を持ったプログラマーだけが扱えると考える人が多いのですが、サイトを作る程度のプログラミングであればそこまで複雑なものではなく、例えばこの画像の幅はどれくらいで高さはどれくらい、商品画像は右下に配置して紹介文は左に配置する、といった命令を英語で書くことでサイトで反映される、というものです。つまり英語のようなもので、読めばその通り書いてあるもの、ということです。そしてこれを簡素化、テンプレート化してこのプログラミングの知識がなくともサイトをいじれるのがWordpressのようなサービスです。
イメージ的には以下です。
上層部:サイトを実際みた時に見えるもの
中層部:ワードブレスにより簡素化されたテンプレートやサイト構築のための材料
下層部:プログラミングの情報(サイトの何も調整されていない設計図や材料が格納されている倉庫)
ここまでで頭がわーっとなってしまう人がいらっしゃるのではないでしょうか。実際見えるものなら分かりやすいのですが、これがインターネット上で目視できないものだと途端に複雑な印象に変わってしまうのは当然です。ただ、安村ではないですが安心してください。そういった人たちのために今はとても便利なサービスがあります。先ほど書いたワードプレスもそうなのですが、ネットショップでいくとStoresやBASE、ShopifyといったECサービスであれば、こういった知識が全くなくともネットショップを作ることができます。本当に便利な世の中になりました。つまり門戸はかなり広く誰にでも開かれるようになったということです。楽天市場がサービスを開始した20数年前はネットショップという概念自体がほとんどなく、さらに出店料も数十万でしたがそれでも当時のシステムとしては安い方でした。しかもサイトの見栄えは今とは比べ物にならないレベルでした。画像があったので引っ張ってきました。これが楽天の1997年の創業当時のトップページ、青いリンクが当時の全店舗のリンクなので、これで全部ということですね。見た目もかなり貧弱な、、今では誰もみてくれないようなサイトですね。
それが今や数千円で気軽に、誰でも簡単に綺麗なネットショップが構築できてしまうのです。これは素晴らしいことです。ただ、お店を作ることはゴールではありません。次はお店に来てもらう必要があります。
集客についてですが、これは実はネットショップを作るより難しいです。ネットショップは上記のように簡単に作ることが出来るサービスが色々あります。もちろんそこからどう素晴らしいネットショップにしていくかは重要ですが、まずはネットショップを作るというハードルはクリアできます。ただ、どうやって集客するかはとても難しいところです。なぜならネットにお店を開店させただけでは誰もみてくれないどころか気づいてさえくれないからです。なぜかというと、実店舗であればお店が建つだけで近所の人が気づいてくれますが、ネットショップではインターネットの中でネットショップができても誰も気付いてくれません。目視できない、つまり見えないからです。これはStoresやBaseが昨年コロナの影響で出店店舗数が大幅に成長したニュースはありましたが、では売り上げはどうか。確実に店舗数の成長率より低いはずです。つまり、ネットショップを作ったのはいいものの、売り上げ0円のオーナーが増えているということなのです。誰でも簡単にネットショップが作れる時代になったことで、逆に作っただけでは埋もれてしまう状況になっています。だからこそどうやって来客して頂くかという点がより重要になります。
最後に、戦略の面です。これはこれまで書いてきた話、どう集客しどう店舗を作るかという点を含め、全体でみてどうやってお客様に知って頂き、購入して頂き、最終的に目的として置いている事、当店であれば”お客様の笑顔を作ること”が出来るかを俯瞰でみて考え実行するという事です。まさに当店はそれを体現中というか、少しずつ出来ることを進めていき、試行錯誤を繰り返しながら(お客様にご指摘を頂いたり不便さをご指摘頂いたり)改善していくことで、目的に向けて進んでいくことを実践している最中です。たまたま広報担当の私がそういった事を生業にしていたので、小さな和菓子屋として何が出来るかをチャレンジしています。
ネットショップのことを色々と書いてみました。どなたかの参考になれば幸いです。またこういったブログをあまり小難しくなく書いていきたいと考えています。それではまた!
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