こんにちは。和菓子悠の広報担当です。今日は旧暦の啓蟄(けいちつ)について書いていきます。実は私は昔からこの暦がとても好きです。響きや字も、意味も好きです。比較的マイナーなこの暦について今日は書きます。
啓蟄(けいちつ)とは?
二十四節気の一つで、啓(けい)は「ひらく」、蟄(ちつ)は「虫」の意味で、冬の間地中で眠っていた虫たちが、少しずつ暖かくなってきた事を感じ、地上に出てくる季節という意味です。
二十四節気とは?
大昔の中国で生み出された暦で、1年間を春夏秋冬の4つの季節にわけ、さらにそれらを6個ずつに細分化し、1年間を24個の細かな季節で分けた暦です。その中で重要な暦が、立春、立夏、立秋、立冬という四立(しりゅう)と、夏至、冬至、春分、秋分の二至二分(にしにぶん)で、これらを合わせて八節(はっせつ)と呼びます。恐らくこの暦は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。私は初めてこの立春や冬至などの暦が24個もあることを知らずびっくりしたのと、そもそも中国の暦が日本に入ってきたものだという事にも驚きました。大昔ということもあるのでしょうが、既に日本の暮らしにこれらの暦がしっかりと根付いているのも驚きを大きくする要因だと思います。中国から日本に入ってくる過程で、日本の気候と若干噛み合わない暦が出てきたのですが、それはまた別の機会に書きたいと思います。
啓蟄が好きな理由
そして啓蟄が好きな理由ですが、冬の厳しい寒さから春の息吹を感じて虫などの生き物が徐々に活動的になっていくという状況を2文字の感じでとても簡潔に、かつ情景がイメージできる点で、非常に優れた表現だと感じるのと同時に、エネルギーが少しずつ満ち溢れていく一年の始まりを感じさせてくれる事が私がこの啓蟄を好きな理由です。当店も3月から3月、5月にかけて桜や梅といった商品が少しずつ売れ出すのがこの啓蟄の時期からです。お客様だけでなく人々も春の息吹を感じるこの季節に合う和菓子やお茶菓子をお買い求めいただきたくなるのかな、と売り上げ観点でも少し推察しております。
これから春がきて、桜が咲き、お花見やお茶会も少しずつ開催に向けて準備されていく方々も多くいらっしゃるのではないかと思います。コロナに負けず、密を避けながら工夫して春を楽しめるよう、和菓子を作る側として頑張って参ります。それではまた!
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