小さな和菓子屋がやりたいこと

和菓子を通販で販売する場合の配送料を減らすためのアイデア

こんにちは、和菓子悠の広報担当です。今日は和菓子の(和菓子だけでなく)ネット通販などで販売する際の配送料について書きたいと思います。

定単価商品の通販での課題

具体的には和菓子などの定単価の商品はどうしても配送料の割合が大きくなってしまい、例えば1,500円の商品を買う場合750円の送料がかかってしまい、結局2,250円の総額のうち、配送料の割合が3割程度になってしまいます。私もよく通販で和菓子を購入するのですが、やはりどうしても送料分が割高に感じてしまい、本当に欲しい和菓子でなければ気軽に購入することができません。気軽に購入できないということは購入ハードルが高い、つまり購入頂けるチャンスを逃してしまうということです。その問題に対して、最近たまたま読んだマンガに面白いアイデアが載っていたのでその内容の紹介と、そのほか考えられる送料をどうにかするアイデアについて書いてみます。

割高に感じてしまう送料に対してのアイデア

まずは先ほどの漫画ですが、タイトルは「スタンドUPスタート」という漫画です。ただの漫画と侮るなかれ、主人公の三星太陽が社会で挫折したり問題を抱える人々の、本人たちも把握できていない可能性を見出し、起業するための投資を行い、スタートアップさせていく物語で、日本の起業後進国の原因となる社会構造を描くといった内容です。一言で言うと日本のどこにでもいるような弱さを持った人々が眠っていた気持ちや能力に目覚めて社会的に復活して、人としても成長していく物語です。まだコミックスは2巻までですが、たまたまamazonのサイトを眺めていたらレコメンドされたのでkindle本で1巻を購入して読んでみたら面白かったので続けて2巻も購入して一気に読んでしまいました。(ここからはネタバレ含みますのでご注意を)そのスタンドUPスタートの中で、地方の経営難の果物屋やお菓子屋を救うアイデアとして挙げられていたのが、「シェアリング通販」なるアイデアでした。このシェアリング通販とは、通販の顧客の大半が独身世帯にも関わらず、販売する側の手間や送料の割合の関係で、一箱の数量を増やした高額かつ同じ商品がたくさん入ったパッケージになってしまい、需要と供給の量のバランスが取れていない課題があります。その課題を解消するために、さまざまなお店の商品を少しずつ入った詰め合わせの商品を作ることで、箱買いで大量に同じ商品を買わなくてはならなかったお客様の問題を解消することが出来ると言うアイデアとのことでした。確かに地方の色々な和菓子の詰め合わせを楽しめるのであればとても魅力的なアイデアになると思いました。例えばおまんじゅうでも18個を単身者や核家族が消費するのは飽きてしまいますし、賞味期限がある商品だと毎日食べて減らさなくてはなりません。あとはこれをやる課題としては、その詰合せを作る工程を誰がいくらでやるか。どうしても人の手が入る必要があるので、詰合せ用の梱包材や詰め合わせる人手、さらに賞味期限を箱に書く場合、詰め合わせたそれぞれのお店の賞味期限のどれを書くのかなどの課題があります。あとは根本的な問題として、どうしても加工費がかかってしまうためそのままの商品よりも確実に割高になってしまうという問題は解消できていません。であれば最もコスパが良いのはどこかで他のお店との詰め合わせを作るのではなく、同じお店の中で詰め合わせ商品を作るのが最もコスパがいいです。また、詰め合わせの場合、欲しくない商品も詰め合わされているので買わなくてはならないことで詰め合わせ商品自体を買って頂けなくなるリスクもあると思います。そのため組み合わせを工夫したり、その詰め合わせ商品を買わなければ手に入らない限定の和菓子などを入れることが必要だと思います。例えばその地域の色々なお店のまんじゅうが詰め合わされたセットの中に、最も有名な店舗の超限定のまんじゅうが入る、とかになれば、少々割高でも購入したいというお客様がいらっしゃると思います。重要なのはお客様にお金を出して頂ける価値を創れるかどうかだと思います。

そのほかのアイデア

送料を対するアイデアとしては、各配送業者が提供しているメール便やネコポスに合うサイズにしてしまえば配送料は安くなります。これは当店でも一部商品で実施検討中です。ポストに食品が入る事に抵抗のあるお客様もいらっしゃるかと思いますが、逆に気にしない方も一定数いらっしゃるのではと考えています。なぜかというと、Amazonさんは昨年から置き配を食品も含めて開始しています。玄関先などに置く配送の方法ですが、地面に置かれるのですがこれでも良い、と言うお客様がいらっしゃるので実施に踏み切られているサービスだと思うので、お客様がどちらかを選択できればよいのかな、と考えています。また、これは送料を減らすアイデアではありませんが、外装の箱にそのまま伝票を貼って遅れば梱包用の段ボールが不要になります。資源の削減という意味ではサステナブルな取り組み、SDG’sという観点では有効です。

当店は通販中心の和菓子屋ですので、今後も送料の壁と戦っていき、出来るだけお客様に購入頂きやすいようなアイデアを考え、実行していきます。それではまた!

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